ジョエルとトミー。パンデミック後の20年間は何をしていたのか?:「The Last of Us」

Part I
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ジョエルとトミーが再会するまでの20年間

The Last of Usはパンデミックが発生した2013年の20年後、2033年の夏から2034年の春にかけての物語です。作中ではパンデミック発生時にジョエルとトミーがテキサスにいたこと、20年後にジョエルはボストンで運び屋を、トミーはジャクソンで妻とともにコミュニティを率いていることが分かります。しかし、パンデミック発生直後からの20年間についてはほとんど明かされないままです。ジョエルがエリーと出会うまで、ジョエルとエリーがトミーの元を訪れるまで、二人はどのような生活を送っていたのでしょうか。

作中の描写から分かること

パンデミック後の20年間について作中ではほとんど描写がありませんが、複数のキャラクターが断片的に語る内容から推察できることがあります。

  • ジョエルとトミーはおそらくハンターとして生計を立てていた
  • トミーはファイアフライのメンバーだった過去があり、マーリーンと面識がある
  • おそらくテスとトミーも面識がある

この3点から考えられるのは、ジョエルとトミーは連れ立ってボストンに来たということです。ジョエルとマーリーンは「あいつ(トミー)はファイアフライから去ったぞ」「あんた(ジョエル)からもね」というやりとりをしています。

このことから、ジョエルはトミーと一緒に暮らしていて、トミーはファイアフライをやめると同時にボストン(ジョエル)からも離れたと想像できます。そのため、二人がボストンに来る前に袂を分かっていて、二人とも偶然ボストンを生活の拠点にしたということは考えにくいです。ジョエルがエリーについてトミーと話をするときも、トミーは自身の話を終えるや否や「なんでボストンを出た?」と尋ねていて、ジョエルがボストンに住んでいることを知っていました。

そうなると、そもそもなぜテキサスからボストンに来たのか、という疑問が浮かびます。ボストンに来た理由だけでなくテキサスを出た理由も作中では語られていないので想像するしかありませんが、本編の前日譚となる「The Last of Us American dreams」の冒頭ナレーションで、「わずかに残ったボストンの隔離地域」というくだりがあります。パンデミック発生直後は全米各地に軍が管理する隔離地域があったものの、発生から時間が経つにつれて数が減っていったことを示唆しています。ジョエルとトミーがいたテキサスの隔離地域も閉鎖もしくは破壊され、行き場をなくした二人はやむなくハンターになったのかもしれません。

しかし、ハンター稼業を続けるうちにトミーがその生活に嫌気がさしていたことをジョエルが察し、またジョエル自身もハンター稼業をやめたいと考えていたことが想像できます。パンデミック前は娘とともに穏やかな暮らしをしていたジョエルが、生きていくためとはいえ他人を害し物資を奪う生活を続けるのは精神的に辛いはずで、出来ることならやめたいと思っていても不思議ではありません。そこで、再び軍によってある程度の秩序が保たれている隔離地域で暮らすことを求め、隔離地域が健在のボストンを目指したのではないでしょうか。

もしくは、トミーがファイアフライに入るためにボストンを目指したというトミー主導説も考えられます。この説だとファイアフライに興味がないジョエルがボストンに来る必要性が感じられませんが、ハンターをやめても生活ができる場所を探していたり、弟を一人に出来ないと考えていたのであれば納得できます。

ボストンに来た二人は何をしていたのか?

続いて、ハンターをやめボストンに来た兄弟は何をしていたのかという疑問に移ります。トミーがファイアフライの一員だったことは確かですが、ジョエルとトミーは同じボストンに住みながら全く別の活動をしていたのか?というとこれも腑に落ちません。二人はおそらくボストンに来る前はハンターとして生活していて、トミーはハンター稼業を主導したジョエルに対して多少なりとも拒否感や嫌悪感を持っていたかもしれません。それでも一緒にボストンにいたのは、二人の仲が決定的なまでには崩壊していないからでしょう。トミーがマーリーンに「困った時は兄貴を頼れ」とまで言っていたということは、ボストンに着いた時点ではまだ仲違いしていない、お互いの信頼が残っていたことを示しています。

若干の拒否感や嫌悪感があったとしても、一緒にいたのであれば別個に生計を立てる必要はありませんし、そもそもファイアフライに入りたてのトミーが組織の活動だけで食べていけるかは怪しいです。つまり、トミーはファイアフライとして活動する傍ら、ジョエルとともに運び屋としての仕事もしていたのではないでしょうか?

テスは自身が感染したあと、エリーをトミーの元に連れていくようジョエルに頼んでいます。

テスはジョエルに弟がいること、弟の名前がトミーであること、ファイアフライのメンバーであったことを知っているということです。もしジョエルとトミーがボストンに着いた時点で袂を分かっていたなら、不仲になっている弟の詳しい話をテスにするとは思えませんし、テスとトミーに直接の面識がないなら名前ではなく「あなたの弟」といった呼び方になるかもしれません。こういったことを考慮すると、ジョエルとテス、そしてトミーは三人で運び屋稼業を営んでいたと考えられるのです。「何年お前の面倒をみてきたか」というジャクソンでのジョエルのセリフが意味するところは、ハンターとしてだけではなく運び屋としても一緒に活動していたということが含まれるのかもしれません。

とはいえ、トミーとしては「いまだに夢でうなされてるんだぞ」と返答していることからハンターとして活動していた時期や運び屋稼業のなかでの暴力的なことが強く残り、トラウマになっている様子です。

トミーがボストンを出た理由

運び屋として利益を得るためには降りかかる問題を暴力で解決することもあったでしょう。そんなジョエルの仕事を見続けたトミーは、運び屋とファイアフライという暴力的で非合法な二足のわらじを履く生活に嫌気がさしてボストンを出ていく決断をしたのでしょう。ハンターほどではないにしろ、運び屋もファイアフライも自らの手を犯罪に染める活動であることに変わりはありません。

ボストンを出た時期

トミーがボストンを去った時期はいつ頃だったのでしょうか?水力発電所でジョエルと再会した際、トミーは「ずいぶん老けやがって」と言っています。袂を分かつ前と外見がかなり変わっていることが分かるセリフです。ジョエルの年齢がおそらく40代後半であり、白髪が目立っていることを考えると、10年から15年ほど前、ジョエルがまだ30代で白髪が少なかったであろう頃にトミーはボストンを去ったのではないでしょうか。ファイアフライのリーダーであるマーリーンは2033年時点で40代(ゲーム中でも非常に読み取りづらいですが、「Left behind-残されたもの」で収集できる指名手配ポスターの丸で囲んだ箇所に40代というおおよその年齢が記されています)なので、10年から15年ほど前は20代後半から30代前半です。

その時点で既にファイアフライの活動が始まっていてトミーと面識があっても不思議ではありません。10年前にトミーがボストンを出たと考えると、以下の年表が出来ます。

  • 2013年-2018年:パンデミック発生後から約5年の間ハンターとして生活しつつボストンにたどり着く
  • 2018年-2023年:ボストンでテスを含めて3人で運び屋稼業を営む傍ら、トミーはファイアフライとしても活動する
  • 2023年-2033年:トミーがボストンを出て、ジョエルはテスと二人で運び屋を、トミーは放浪の末ジャクソンのコミュニティで生活する

ただ、トミーが10年前にボストンを出たとしても、10年前からジャクソンで暮らしているとは限りません。ここからは想像になりますが、ボストンを離れたトミーは安住の地を求めて旅をします。パンデミック前にはジョエルとともにハーレーで全米横断の旅をしていることから、もともと旅好きだったようです。数ヶ月から数年に渡る放浪の末、ワイオミング州ジャクソンにたどり着きます。ジャクソンに来たのはおそらく偶然ではありません。東コロラド大学の研究所を「でかい鏡みたいな建物だ」と表現しているあたり、実際に見たことがあるはずです。おそらくファイアフライ時代にこの土地に来たことがあって、マリアの父がリーダーとして率いるコミュニティの存在を知っていたのではないでしょうか。ボストンを出ることを決心したのも、このコミュニティの生活に感化されてのことかもしれません。

全米各地を見て回ったトミーはこの地に身を落ち着かせ、マリアと結ばれます。そして、パンデミック前の平穏な生活を取り戻すべく、またジョエルとサラのような暖かい家庭を築くべくマリアとともに奮闘しているのが2033年のトミーなのではないでしょうか。

ジョエルはなぜトミーの居場所を知っていたのか?

水力発電所で出会ったのは偶然ですが、ジョエルはジョエルはエリーをファイアフライに引き渡すためトミーの住んでいる場所に行こうとしていました。つまり、トミーの所在を知っていたということになります。なぜ袂を分かった弟の居場所を知っていたのでしょうか?

おそらくトミーがジョエル宛てに手紙を出していたのではないかと推測できます。トミーはジョエルと再会する前に故郷のテキサスを訪れるなど、ジョエルと袂を分かったものの完全に縁を切ったというほど関係が悪化していたわけではなさそうです。そのため、自身の無事を知らせる意味も込めて旅の末にジャクソンに根を下ろしたという近況を綴り、旧知のファイアフライ経由でボストンのジョエルに届けたのではないでしょうか。その後、ジャクソンで周囲と親交を深めてマリアと結婚したと想像できます。

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