ナディーンとサム、犬猿の仲の二人を引き入れたクロエの思惑とは?:「古代神の秘宝」

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ナディーンとサムを誘ったクロエ

「古代神の秘宝」の主人公であるクロエは、ナディーンとサムの協力を得てガネーシャの牙を手に入れようとしています。しかし、クロエはナディーンに対してサムがいることを話さず、サムに対してもナディーンが協力していることを話していませんでした。クロエはなぜわざわざ犬猿の仲の二人を仲間に引き入れたのでしょうか?

「ノーティドッグがサムを一作だけで終わらせるのは惜しいと思ったからじゃ……」などのメタ視点は置いておいて、作中世界の状況で考えてみます。

ガネーシャの牙を探す計画

まず、「(サムを)私が誘って」というクロエの発言から、クロエがガネーシャの牙を探す構想段階では一人で計画を立てていたと推測できます。それからサムを誘ったという順序であって、ナディーンと協力して牙を手に入れようという前提があってナディーンと確執があるサムを後から誘ったというわけではありません。また、当初クロエは旧知の仲であるネイトに白羽の矢を立てて実際に計画への参加を打診していました。しかしネイトは既にイリーガルなトレジャーハンターを引退していたため断っています。

サムはネイトと再会してエイブリーの宝を巡る冒険を終え、おそらくサリーとの仕事も片付けたあとにネイトの伝手でクロエと連絡を取ったのでしょう。

クロエとサムは、計画を立てる段階でアサーブもガネーシャの牙を狙っているという情報を得て、クロエが手がかりを探す一方でサムがアサーブ陣営に専門家として潜入し時間を稼ぐ(=アサーブに時間を使わせる)ことにします。ここで、クロエ一人でアサーブが持っている手がかりを奪うのは不安があるため、協力者を雇いクロエと二人で手がかりに近づくことを立案したのでしょう。オルカから牙を奪った際、ナディーンと違いサムが「三分の一は俺の取り分だろ」と言っていることからも協力者を入れることが計画段階から決まっていたことが分かります。

協力者として最適なのは誰か

続いて、協力者を誰にするかという段階に移ります。クロエとナディーンがサムと合流した際、ナディーンがいることに驚いているサムに対しクロエは「助っ人呼べって言ったから」と発言しています。

協力者はクロエと共に行動することになるため人選に関してはクロエに主導権があったはずで、サムが先行してアサーブ陣営に取り入っている間にクロエが協力者を選び、人選を報告する前にサムと音信不通になってしまったと考えられます。

アサーブ対策としてのナディーン

人選について、トレジャーハントをするのであればネイサン・ドレイクは除外せざるを得ないにしても、ビクター・サリバンやチャーリー・カッターといった経験豊富な人材を選ぶはずです。もちろん業界一のドライバーとして名を馳せているクロエには他にも同業者の当てがあったと思われますが、彼女が選んだのはサリーやカッター、他の同業者ではなくトレジャーハンターとしては未知数のナディーン・ロスでした。その理由は、ガネーシャの牙を狙う競合相手であるアサーブのことを知っているからです。

ナディーンはショアライン時代にアサーブに雇われていたことがあり、アサーブの性格や人心掌握術だけでなく高所恐怖症であるや医者だったことなどかなりの情報を持っています。

軍事知識や格闘術、身体能力についても申し分なく、トレジャーハントの経験がないことを除けばうってつけの人材です。経験豊富なトレジャーハンターではなくナディーンを選んだあたり、クロエは競合相手であるアサーブのことを相当に警戒していたと想像できます。

しかし、そのナディーンはドレイク兄弟と命を賭けた戦いをしていたという過去があります。ナディーンの立場からすれば、自分がショアラインを追われたのはドレイク兄弟のせいであり、憎悪と言えるほどの感情を持っています。

サムから見ても、ナディーンはレイフとともに自身と弟を殺そうとしていた不倶戴天の宿敵です。そういった両者の感情を慮った末、クロエはサムとナディーンが必要ではあるものの、ガネーシャの牙という目的があるだけでは二人を和解させることは無理だと判断したのではないでしょうか。そこで、クロエはサムとナディーンに対し、お互いの存在を知らせずに事を運ぶべく画策するのです。

牙を見つけることで成立するクロエの思惑

クロエが考えたのは、サムと秘密裏に連絡を取りながら協力者については話さずナディーンとともにアサーブの先を行き、ガネーシャの牙を手にした時点でナディーンに対しアサーブ陣営にスパイを潜ませていたことを明らかにするという計画です。牙を手に入れたときが、話すつもりだったタイミングなのです。

牙を手にしたクロエはナディーンに対し、実はもう一人協力者がいて報酬は二分割ではなく三分割しなければならないという話をし、その協力者がサム・ドレイクであることを打ち明けます。協力者がいてもそれがサムであることは隠しておくという考えも浮かびますが、具体的な人物を明らかにしなければナディーンは納得しないでしょう。一方で、サムに対しても一緒に行動していた協力者がナディーン・ロスだったと打ち明けます。当然、サムと特にナディーンは敵対心を露わにするでしょうが、目の前にはガネーシャの牙という文句のつけようがない成果があります。ガネーシャの牙を前にして殺し合いを始めても意味がないことはナディーンにとっても明白であることに加え、競合するアサーブの気を逸らさなければ牙を手にすることが難しかったであろうことも理解しているでしょう。

こうしてクロエとサムは牙を見つけたというトレジャーハントの実績と売却して得られる金銭的な報酬を、ナディーンはショアラインを取り戻す資本となる金銭的な報酬を手に入れます。クロエはこの三方丸く収まる結果をもってして諍いはなくなると考えていたのではないでしょうか。

これが理想的な展開になりますが、実際にナディーンが牙を手にしたときはサムに対して「あんたはクロエと分けな」と言っていることから、クロエの計画通りに事が運んだとしても三分の一の報酬をナディーンが受け入れたかは分かりません。仮に受け入れられずクロエとサムの取り分が四分の一ずつになったとしても、ガネーシャの牙を手に入れるという最終目標を達成したことに変わりはありません。

終わりよければ全てよし

クロエが犬猿の仲であるナディーンとサムを引き入れた背景には、必要な人材を集め、感情より実利を優先させる策をもってガネーシャの牙を手に入れようとした思惑があったと考えられます。結果的に三人は牙を手に入れただけではなくインドを救うことにもなり、クロエはネイトの言葉通りヒーロー役をやることになったのでした。

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