デビッドはエリーをレイプしたのか?←していない:「The Last of Us」

Part I
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捕らわれたエリーはレイプされたのか

The Last of Usにおいて議論されることが多い点は「ラストシーンの解釈」、「エリーは自分が犠牲になることが分かっていたのか」、そして「デビッドはエリーをレイプしたのか」の三つではないでしょうか。

この記事ではその三つ目について考察していきます。

デビッドがエリーをレイプできた機会は二回

結論から述べると、デビッドはエリーをレイプしていない可能性が非常に高いです。デビッドがエリーをレイプする「機会」があったのは、デビッドがエリーを捕らえて檻に入れたときと、デビッドが檻の中にいるエリーに指をブチ折られたあとです。

一つ目の機会において事に及んだとすれば、エリーがデビッドに気絶させられてから檻の中で目が覚めるまでの間ということになりますが、目を覚ましたエリーは着衣の乱れが全くないだけでなく、ジェームスが切り刻む人体に対して反応を示しているだけです。その後もデビッドはエリーに優しい言葉をかけ、エリーは悪態をつきつつ鹿の肉を食べているほどで、このシーンの前にレイプされていたのだととしたら両者がこういった態度を取っていられるのは不自然です。

もしデビッドがエリーをレイプしていたのであれば、状況から見て二つ目の機会のほうが可能性が高いでしょう。エリーを味方に引き入れようと優しい言葉を掛けるデビッドに対し、エリーはデビッドの指をブチ折って檻の鍵を奪おうとします。その試みは失敗し、デビッドはエリーを柵に何度も打ち付けたあと「明日の朝会おう」と言い残してその場を去ります。次のシーンは寝入っているエリーがジェームスとデビッドに叩き起こされ、屠殺台に載せられ殺される寸前で難を逃れるというものです。エリーが鍵を奪うことに失敗してデビッドが立ち去ったシーンからエリーが叩き起こされるシーンまでは、エリーが寝入っていることからある程度の時間があったことは確実です。その間に、デビッドが戻ってきてエリーをレイプしたのではないかと考えられる状況なのです。

デビッドはエリーをレイプしていない

実際はどうだったでしょうか?ここでデビッドが立ち去ったときのエリーの顔とジェームスに叩き起こされたときのエリーの顔を確認してみます。

一枚目の画像がデビッドが立ち去るときの顔、二枚目の画像が屠殺台に載せられたときの顔(90度回転させたもの)です。比較すると、どちらの顔も出血の跡が目立つのは額、頬、鼻から上唇にかけて、そして顎の四カ所で、負傷の程度が全く変わっていません。ゲーム製作の観点からすると、手を加えていない同じモデルを使っていることが分かります。仮にデビッドがエリーをレイプするという行為を実行に移したとしたら、エリーが激しく抵抗することは必至です。デビッドはエリーを抑えつけるため顔を殴ることが想像でき、エリーの顔に変化がないのは不自然です。

他にも、指を折られたデビッドが立ち去るときに殺し方を示唆しつつ「明日の朝会おう」と言っていること、叩き起こされるまでエリーがぐっすりと眠っていること、着衣の乱れもないことから、このときにデビッドがエリーをレイプしたと考えるのは無理があります。

これらのことを鑑みて、デビッドはエリーをレイプしていないと結論づけることができます。

デビッドはエリーをレイプしようとしていたのか?

作中の描写から、デビッドはエリーをレイプしていないという見解が説得力を持つことは明らかです。しかし、デビッドはエリーをレイプしようとしていたのか?という疑問にはまだ答えられていません。

この疑問の答えを出すためは、デビッドの人物像を考察する必要があります。デビッドは湖畔のリゾート地を拠点とするコミュニティの一員で、他のメンバー同士が交わす会話から民主的に選ばれたリーダーだということが分かります。また、このコミュニティにはこれまで出会ったハンターたちとは異なり女性や子供もいるようです。そして最たる特徴として、人肉食が行われています。

こういった状況下において、そもそもなぜデビッドはエリーを捕らえたのでしょうか。デビッドはエリーが東コロラド大学においてグループのメンバーを殺した「イカレた男」の仲間だということを分かっていたにも関わらず復讐のためにエリーを殺すことは考えていませんでした。

鹿を巡って交渉したときもジェームスが同意しないままエリーの要求を飲んで薬を用意させたり、エリーが隠れ家に帰ったあともグループのメンバーに対してエリーを生かして捕らえるよう指示を出しています。

一方で、メンバーはデビッドの指示に従おうとする者もいれば指示を無視してエリーを殺そうとする者もいて、エリーを生かして捕らえるというのはコミュニティの統一見解ではなくデビッドの意向が強く反映されたものだと言えます。つまり、民主制が敷かれているコミュニティのリーダーがメンバーの意見を無視して強行したということになり、エリーに対して相当な執着心があると推察できます。

エリーを捕らえようとしたデビッドの目的

自らの地位を危うくする指示を出してまでエリーを捕らえようとしたデビッドの目的はなんだったのでしょうか?目的の一つに挙げられるのは、作中で描かれているようにエリーをコミュニティに迎えるというものです。エリーを捕らえて食事を出したとき、デビッドはエリーを仲間に加えるようメンバーを説得する旨の発言をしています。これは鹿を射止める狩猟の腕とブローターを含む多数の感染者を倒しきるエリーの実力を買ってのものでしょう。しかしエリーの実力を知っているのはデビッドだけで、他のメンバーにとってエリーは大学で仲間を殺した敵という認識でしかありません。だから説得する必要があるということです。

その提案を蹴ったエリーに対し、デビッドはエリーを殺すことに方針を転換します。ジェームスと二人で屠殺台に載せ、まさにエリーを切り刻む寸前まで事を運んだことから脅しではなく本気でエリーを殺すつもりだったのです。この場面ではエリーが感染者であることを明らかにして難を逃れましたが、エリーの機転がなければそのまま切り刻まれていたはずです。これらの描写を見れば、デビッドはエリーをレイプする意図はなかったと考えられます。

「デビッドの新しいペットになってる」

しかし一方で、作中において無視できない発言があります。目を覚ましたジョエルが膝を割って話をしたグループのメンバーは、エリーが生きているか聞かれた際に「デビッドのペットにされてる」と言っています。これだけなら檻に入れられているエリーを卑しめてペットに例えたと考えることができますが、実は英語音声では”David’s newest pet(デビッドの新しいペットになってる).”と言っているのです。

新しいということは以前にもコミュニティ外の人間を捕らえて檻に入れた事実があることになります。以前の人物が男性か女性か、さらに成年か未成年かは分かりませんが、ペットという表現をされるからには人扱いされていなかったと想像できます。デビッドのコミュニティでは人肉食が行われているので、ただ食料にされただけなのか、もしくはレイプされたあと食料にされた可能性があります。

まともな人物ではないことは確か

また、レストランでエリーがデビッドのマチェットを取ろうとしたとき、デビッドはエリーにのし掛かって「俺のことを分かったつもりか」、「お前の想像よりもっと恐ろしいことになる」と言っています。エリーの想像が「殺されて食料になる」ことだとデビッドが考えていれば、デビッドの言う恐ろしいこととは、エリーはただ殺されて食料にされるだけでなくレイプを含む凄惨な目に遭ったあと殺されて食料になることかもしれません。もしくは、エリーを殺すだけでなく仲間も見つけ出して殺すことや、デビッドはエリーの仲間がイカレた男ひとりだけだとはおそらく分かっていないので、コミュニティ同士の全面戦争を仕掛けることを考えているという可能性もあります。

この発言をするとき、デビッドはエリーの首を絞めていて服を脱がそうとしている様子は見られません。もともとエリーをレイプするつもりはなかったのか、レイプするつもりはあったが激昂するあまり殺そうとしてしまったのかは分かりません。いずれにせよ、デビッドはエリーをレイプしようとしていたのか?という疑問について明確な答えを出すことはできませんが、燃え盛るレストランでエリーを追いかけ回すときの常軌を逸した姿を見るに、デビッドはコミュニティをまとめるリーダーという肩書きからはかけ離れた側面を持つ人物であることは確実です。

ノーラン・ノースのインタビュー

ちなみに、デビッドの声優を務めたノーラン・ノースはインタビューにおいて「彼(デビッド)は彼女(エリー)をレイプしようとしたわけではない」、「彼は自分のコミュニティを再繁殖させたいと考えている」といった趣旨の話をしています。

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