ナディーンはなぜショアラインを追い出されたのか?:「海賊王と最後の秘宝」「古代神の秘宝」

海賊王と最後の秘宝
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ショアラインを追われたナディーン・ロス

「アンチャーテッド 古代神の秘宝」は、「黄金刀と消えた船団」、「砂漠に眠るアトランティス」でネイトとともに伝説を追いかけたクロエ・フレイザーと、「海賊王と最後の秘宝」でネイトと敵対したナディーン・ロスのコンビがガネーシャの牙を見つけ、さらにインド市民を暴力革命の危機から救う活躍を見せる物語です。相対するのはインドに革命を起こさんとする反乱軍のリーダーであるアサーブですが、ガネーシャの牙を報酬としてアサーブに武器と爆弾を提供したのがかつてナディーンの右腕であり現在はナディーンに代わってショアラインを率いるオルカです。「海賊王と最後の秘宝」の時点ではナディーンがショアラインのリーダーでしたが、「古代神の秘宝」ではストーリーを進めていくなかでナディーンがショアラインを取り戻すためにクロエに協力していることが言葉の端々から分かってきます。ナディーンはなぜショアラインを追われてしまったのでしょうか。

ショアラインとは

ショアラインは南アフリカに拠点を置く民間軍事会社で、ロス家の「家業」です。現実世界でもAcademiをはじめとする民間軍事会社があり、世界各国の軍隊が行う軍事訓練に協力するほか、アメリカのイラク派遣において傭兵を派遣して警備業務を務めたこともありました。最近ではカルロス・ゴーン元社長の日本脱出をリードしたのも民間軍事会社の社員(米軍特殊部隊出身)でした。

ショアラインは世界各国の紛争に積極的に介入するなど現実世界の民間軍事会社とは異なる企業活動をしているようで、特に報酬の払いが良い雇用主を信用しています。エイブリーの宝を探すレイフに雇われているあたり、直接的な軍事行動を伴わない仕事でも請け負うようです。レイフは公にはされていないであろうネイトの過去の冒険を知っていて、かつて手にしたディスマス像のもう一体がブラックオークションに出品されるにあたり、もしかしたらネイトが立ちはだかるかもしれないと予想してサルベージ会社ではなく軍事会社のショアラインを雇ったのかもしれません。その目的はネイトより早くお宝にたどり着くため、さらには自身の安全を確保しつつネイトを叩きのめすためです。

ナディーン率いるショアラインの立場からすると、大企業の御曹司で自身も企業経営者として名を馳せているレイフの資金力に加え、財宝を発見した場合の成果報酬も契約に盛り込んでレイフからのオファーを受けたのでしょう。

「海賊王と最後の秘宝」におけるショアライン

「海賊王と最後の秘宝」でエイブリーの船に乗り込む前にレイフ陣営が乗っていたボートには、レイフとナディーンのほか、オルカとノットもいるだけでなく財宝が積んでありました。その後エイブリーの船で罠に掛かったノットが倒れ、最終的にレイフとネイト、サムをエイブリーの船に残し、ナディーンは立ち去ります。

レイフはエイブリーの船で財宝の下敷きになってしまっているため報酬が支払われなかった可能性もありますが、後払いなんて信用しないナディーンは契約金を事前に受け取っていたはずです。

その額にプラスしてボートに積み込んでいた財宝があれば今回のプロジェクトの収支は十分に黒字になるでしょう。事業の利益という観点からみれば上々の成果だったと言えるのに、なぜナディーンがショアラインを追われることになったのでしょうか。

オルカが乗っ取ることが出来たショアラインの企業形態

まず、なぜロス家の家業であるショアラインをオルカが乗っ取ることが出来たのかという点から考察します。会社を乗っ取るといっても複数の意味がありますが、新たに武器売買に乗り出したというオルカの発言からして、オルカは会社の経営権を握った、もしくは経営者から実権を委ねられたと考えてよいでしょう。現実世界では軍需品を製造する会社ではなく傭兵派遣や軍事訓練を提供する民間軍事会社の場合は株式会社であっても株式市場に上場していない、いわゆる株式非公開企業となっていることが多いです。非合法の仕事でも請け負うショアラインもおそらく同様で、仮に株式会社であったとしても上場しているとは考えにくいです。そのため、ショアラインの企業資本はロス一族のみ、もしくはロス一族と少数の資本家による出資で成り立っているはずですが、オルカがトップに立ったという事実から鑑みるとおそらく後者です。オルカがロス家の一員であるという可能性もありますが、ナディーンからもオルカからも全く言及がなく、互いに躊躇せず殺そうとしているためまずあり得ないでしょう。

また、ナディーンは「古代神の秘宝」においてショアラインを取り戻すためにクロエに協力しているという話をしています。クロエの目的であるガネーシャの牙を手に入れ、売却した資金から受けとる報酬を足がかりとしてさらに大金を稼いでショアラインを取り戻そうとしていたはずです。つまり、ショアラインは家業とはいえ完全な同族企業ではなく、ロス家以外の資本も入っているのです。そうでなければお金で買収するというのは不自然です。

海賊王の財宝を手にしたのはオルカ

お金をするうえで鍵となるのがボートに積み込まれた財宝です。エイブリーの船にオルカがいなかったことから、オルカは財宝を積んだボートをネイトたちから守るようレイフに指示されていて、ナディーンの帰還を待たずに先に逃げたと想像できます。

「古代神の秘宝」においても、クロエからなぜショアラインを取り戻したいのかと聞かれた際に「右腕は儲けを持ち逃げ」と発言しています。この右腕とはまさにオルカのことで、オルカが財宝を持ち逃げしたということです。

ナディーンがレイフとネイトを船に閉じ込めた時点でオルカはレイフに買収されており、ナディーンを裏切った状態にあります。そのオルカがエイブリーの船から出てくるナディーンをわざわざ待っていることはなく、一人で財宝を積んだボートを操縦してリバタリアを脱出したと考えられます。

「古代神の秘宝」にて、「あんたが尻尾を巻いて逃げるところを見なくてすんだ」というオルカの発言があります。

これはレイフとネイト、サムを閉じ込めたうえで宝を諦めてエイブリーの船を離れたという事実を指摘しているのではないはずです。その時点でオルカは一人でボートを操縦しリバタリア脱出を図っているはずで、このシーンは目撃していません。「見なくてすんだ」というのはその前の段階でエイブリーの船に乗り込もうとするレイフに反対の立場を取ったときのことを指しているはずです。どちらにせよエイブリーの船を離れたナディーンがリバタリアで再びオルカと合流したということは考えにくく、ボートに積んでいた財宝を手に入れたのはオルカです。

オルカがショアラインを乗っ取った方法

財宝を手にしたオルカがショアラインを乗っ取る方法は二つあります。一つ目は出資者の持ち分を買い上げること、二つ目は経営陣に自分がトップに立つことを承認させることです。

もしオルカが一つ目の方法を取ったとしたら、その原資はボートに積んでいたエイブリーの財宝です。リバタリアから帰還したオルカは財宝を金銭に換え、その資金を以てショアラインの資本を買い上げることが可能です。

経営者としてのナディーンの落ち度

二つ目の方法をとるなら資金はいりません。経営陣に対し、ナディーンではなく自分をトップにするよう説得すればよいのです。レイフとの契約によってショアラインという企業に十分な利益をもたらしたとしても、金銭以外の点においてナディーンにはいくつかの落ち度があります。

  1. 多くの部下を失った
  2. レイフを死亡させた
  3. 財宝探索作戦の不備

多くの部下を失った

財宝の一部を見つけ、持ち帰ったとしても人的損害は確実に発生しています。オルカとともに右腕として活躍していたであろうノットを筆頭に、数多くの兵士(従業員)を失っているのです。しかも、財宝探索時の事故ではなく敵対していたネイトたちとの戦闘によって倒されているため軍事会社を率いる戦闘指揮官としてのナディーンの評価を大きく下げる結果になったことは明白です。

レイフを死亡させた

スコットランドの洞窟やマダガスカル、リバタリアでもナディーンがレイフの隣にいたことを考えると、レイフとショアラインの契約にはレイフのボディーガードという項目が含まれていたと想像できます。スコットランドの量りの前でネイトと対面した際はナディーン、ノット、無名の兵士だったため、このときはオルカがレイフのそばにいたのでしょう。しかし、最終的にナディーンはレイフを見放した、つまり契約を破棄する行動を取ってネイトに倒される状況を招いてしまいました。もしナディーンがレイフの意向に沿って契約を全うし、エイブリーの船でレイフとともに戦っていたらネイトとサムを倒してレイフを生還させるだけでなく、船にあった財宝すべてを持ち帰ることが出来たはずです。

実際は、先に契約を破ったのはレイフのほうです。レイフがナディーンを裏切り、秘密裏にオルカとノットを買収した時点でショアラインとの契約は無効となるでしょう。それは紛うことなき事実ですが、レイフの裏切りを知っているショアライン側の人間はおそらくナディーンとオルカのみで、その事実を証明できる人はほかにいません。ナディーンは自身の正当性を主張するでしょうが、当事者しかおらず客観的な視点がない話は真実にたどり着きません。

財宝探索作戦の不備

ショアラインは大量の爆薬を使って財宝を探索していました。住人がいないリバタリアではその方法でも構いませんが、他の地域ではそうもいきません。スコットランドの土地はレイフが買収していたようですが、それにしても教会の近くで爆発を起こせば近隣住民や自治体から苦情が来ることは容易に想像できます。また、マダガスカルでは街中を暴走しただけでなく造船所とみられる工事現場を破壊していて、その責任は身元不明の二人組ではなくショアラインが負うことになります。この行動はショアラインの悪評判を招き、企業価値を損なうことになりました。

オルカはショアラインの率いるようになってから武器売買という新規事業に乗り出し、アサーブと契約を締結していることからただの戦闘狂ではなく経営者としても一定以上の能力があるようです。オルカが言葉巧みにショアラインの経営陣に対しこういったナディーンの落ち度をことさらに強調することができるでしょう。

ショアラインを手に入れたオルカと追い出されたナディーン

おそらく、オルカはこの二つの合わせ技でショアラインのトップに立ったと考えられます。一つ目の方法だけでは資本の大部分を持つであろうロス家が買収に応じないかもしれず、二つ目の方法だけでは説得力に欠けるかもしれません。財宝を入手したことを自分の手柄としてショアラインに渡し、もしかしたら一部を裏金としてロス家以外の出資者に握らせ、ナディーンの落ち度を主張すれば外部の出資者だけではなくナディーンの親族もオルカをトップに据えるべきだと考えるかもしれません。

結果、ショアラインを手に入れたオルカは民間軍事会社としてアサーブの暴力革命に参戦して命を落とし、ショアラインを追われたナディーンはクロエという友人を得てトレジャーハンターという新たな自分の道を見つけることになりました。

余談

ナディーンがショアラインを取り戻したいなら、もう一度リバタリアに行くべきです。船の爆発炎上によってエイブリーの財宝は海の底に沈みましたが、消えてなくなったわけではありません。爆発で全ての財宝が木っ端みじんになったとは考えにくく、お宝がそこにあること知っている人物が経営しているサルベージ会社に後払いで依頼して沈んだ財宝を引き上げれば資金面の不安はなくなるでしょう。

もちろんネイトにその気があるならネイト陣営だけでサルベージに行ったほうがいいですし、そもそもネイトはナディーンに依頼されたとしてもイリーガルな過去を想起させる仕事を断るでしょう。しかし、ナディーンがこれまでのネイトの犯罪行為を黙っておくという条件を出して協力させることが出来るかもしれません。

もっとも、すでにオルカがショアラインを率いてサルベージしている可能性も大です。

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